ダ・ヴィンチ・コード

ダ・ヴィンチ・コードをようやく読み終わりました。

謎解き推理ものと聖杯伝説をかけあわせたもので、シオン修道会テンプル騎士団、マンダラのマリアなどのキーワードがたくみに混ぜ合わせれ、キリスト教の最大の謎について、その真相を追っていく内容となっています。

正直、ヨーロッパのカトリックの文化については知識がほとんどないのでつまらないかなと思っていたのですが、そこはうんちくをちりばめながら最後まで一気に読ませてくれます。

本の中で、何故 カトリックバチカンローマ教皇が中世〜現代において絶大な権力を得るためにどのようなことをしていったかという部分がありますが、この中で「異教徒」という単語が本書が、キリスト教文化圏から出てきた書物であることを如実に語っています。

つまり一神教であるキリスト教では、多神教、他の神を信じるものは異教徒として扱われて、教会権力によって排斥の対象となってきた歴史に基づいた価値観が存在するということです。当然、キリスト教文化圏に属さない日本などでは、多神の神を祭り宗教的な価値観を伝承としては受け継いでいても、精神的な価値観までは受け継いでいません。 当然、宗教的な意識のあまりない民族とし、絶対的な権力が何に依存するかということに対して無頓着です。

本書を読む場合には、そのキリスト教的な一神教のもつ絶対的な権威対異教徒との対立という考えをちょっと読みかえてみて、「ほんとうはバチカンが何が怖いのか」ということを意識しながら読んでみると楽しめるかもしれません。

映画の方も5月20日公開なのでナショナル・トレージャーとか面白かったとか思った人もよいかもしれません。 そういえばあれもテンプル騎士団の聖杯の話だったなぁ(笑

ダ・ヴィンチ・コード 上・中・下巻 3冊セット

ダ・ヴィンチ・コード 上・中・下巻 3冊セット