気づく力

最近のファミリーマートのブックコーナーはサラリーマン向けの啓発本や株投資の本がずらりと並んでいることが多い。 その中でもPRESIDENT BOOKSの本はわりと前面で目立つところに置いてある。

ここのところの「月間プレジデント」はマネージメント論、思考論、GTD関係のわりと実践的に役に立つような内容のものが多いが、それを再編集して出しているのがこの本だ。

内容は経営者的な能力として「気づく力」がいかに大切かということを、著名な経営者、評論家(大前研一花王の後藤社長、カルロスゴーン、藤原和博他)がどういう点に注意しないとどうなのかということが、それぞれの立場でわかりやすく語った本である。

「組織の思考能力を育てるのがトップの役割」、「現場、顧客との対話を重視すること」など、それぞれが言ってることは微妙に違うが、お互いの言ってることが相互補完の形で、最終的に目指すところは「情報を得るだけではなく論理的思考により想像力を働かせて、それを実行できなければいけない」とそのためには何をしなければならないかと言う事について語っている。

思うにこの「気づく力」を本当に持っている人というのは非常にすくない。 "Libenter homines id, quod volunt, credunt." 人は好んで己が欲するものを信じる。 自分が見たい現実しか見えない人がいかに多いかという現実に気付いている人は一度詠んでみるとよい

気づく力 (PRESIDENT BOOKS)

気づく力 (PRESIDENT BOOKS)