立ち位置を理解する。-相談するということについて

俺は仕事柄、本職ではないのだけどコンサルティング的な事をしたりコーチング的な事を行ったりしているせいか、それとは離れた個人的な仕事のことでもいろいろな相談を受けたりアドバイスを送ることがかなり多いです。 またプライベートでは、かなり濃い恋愛相談・人生相談を受けることがけっこうあります。 

そういったような相談する人の多くに見られがちな状況というのをまとめておきましょう。 要は相談する人が何で何のために何を相談するのかということです。 



答はすごく単純で、彼ら彼女らの多くは解決の方法や目的はなんとなくわかっているんです。 何がわかってないのかというと、自分のまわりの環境に対して自分がどの位置にいるのか(周辺環境と自分の相対的な関係)というところ、 そしてもうひとつは、自分が問題全体の進行状況に対して、どのような地点にいるのか(進行状況の把握)わからないというところです。



簡単に言うと、まわりが見えてないために、自分がどの位置にいて今の段階で何をすればいいのか掴めてないってことです。



ステップとして情報集めの段階なのか、具体的な目標に対して進んでなければならない時期なのか、行動の評価を行うべき時期なのか、見直しをする時期なのか、それがわかってないので、次に進むべき方向がわからない。 そして、 同時進行で世の中というのは変わっていく。 その変化を抑えてない。 これは対人関係もそうですよね? 人の感情も刻々と変わっていく。 それを見逃しているがために自分がどこにいるのかわかってない。



こういった自分の「立ち位置」がわかってない、決まってないために本来の解決策に対してどこから手をつけていけばわからないといったようなことが起きるのです。 



ええと、よく相談話になると「本人はほんとはわかってるんで、あとは後押ししてもらいたいだけなんだよ」と言う人がいるのだけど、この考えは根本的に間違ってます。 相談の本質は自分の立ち位置をしっかりと誰かに確認してもらいたいということなのです。 なので、無責任な後押しは相談者の思考のノイズとなり、相談者をなおさら迷わせ、正統的なアドバイスに対して聞く耳を持たせなくなってしまいます。 



なので、相談者に対して俺がすることは、単純に今、どのような状態でまわりはどんな状況か教えてあげることだけです。 これだけでかなりの人が自分の立ち位置にきちんと気づきます。 そして自らやらなければならないことに気づきます。


相談ということの本質について書いてみました。 え? 相談って「方法」を聞くことじゃないの?と思った人はまだ思慮が足りないかもしれません。 方法とは人に聞くものではなく自分で考えるものです。


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